ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜

3/24 16:45 川崎チネチッタ チネ11

前置き

中四国強化期間4作目。(岡山)
鷲尾須美に続き瀬戸大橋クローズアップアニメでもある。
この世界の片隅に」で流れていた予告で気になって見に行ったのだが
試写会とか1週目の感想が「コレジャナイ」という感じで不安だったので
予防線を張るために、ユーフォで稼いだチネチッタのタダ券で見に行った。
客入りは4割くらい。若くても20代後半くらいで、中年くらいまでの年齢層だった。
若い人にはSAOあるし、神山健治監督のネームバリューが通じないだろうしちかたないね。

本編(ネタバレあり)

一言で言うと予告詐欺である。
ここでいう予告は公式HPの「予告編」ではなくて
「特報」の方で、映画館ではこっちが流れていた(と思う)
女子高生がふとした瞬間に眠くなり、そこで見る夢が現実と繋がっている・・・ってそれ何て「君の名は」?
なのだが、「特報」は夢の内容に触れていなくてJKの日常系+ファンタジーみたいなイメージになっている。
しかし、「予告編」で少し触れられているように
実際はサスペンス要素ありクリフハンガー多めのの時事ネタロードムービー+SF+ホームドラマみたいな作品なわけで
今川焼きを頼んだら野沢菜のおやきが出てきたみたいなすれ違いを感じてしまった。まあどっちもおいしいけどさ。
攻殻SACの監督なんだから単なる日常ファンタジーだと思う方が間違いではあるんだが・・・
本編はその夢のパートから始まるわけだが、どうみても現実の比喩にしか見えなくて
(魔法のタブレットの画面にソースコード書いてあるし)
ワクワクするファンタジー感が薄いので、前半の夢パートはあまり興味がわかなかった。
むしろ美麗な田舎の風景とちょっと進化したガジェットが登場する現実パートの方がワクワクする。
中盤に夢と現実がクロスし始めるあたりはいい感じで楽しめるのだが、
終盤にネタが明かされて夢パートに入ってからが?となってちょっと楽しめなくなってくる。
夢で起こっていることがどうなって現実の結果に結びついているの?とか思うと?になるというか。
夢が現実の比喩でしかないというところが今ひとつ楽しめない要因だ。
EDに結構重要なネタバレがあるので、ここを見逃さないようにしないと損をする。
走り出していく車がフェードアウトするシーンは「あっ・・・(察し)」となる。


キャラクターについて。
とにかくオヤジ共が多種多様。そしてそのオヤジ共を殺す主人公JK。
JKを眺めていれば満足な人間なら、損はしないだろう。
高畑充希を始め、演者が役者中心で固められているため、
深夜アニメとは違う生っぽい演技が感じられる。
ココネは「声低くね?」と思わなくもないが、エンシェンとの演じ分けのためだろうか。
作画は俺でも知っているスタッフが何人入っているだけあって美麗だし、
キャラの表情とかガソスタの部下のとか大都会岡山とか凄いと思わされるシーンが多々あった。
どちらかというと若者向けではなくて、
「雨にも風にも夏にも負けず 明るい日本の見本となった」年代向けの映画なんではないでしょうか。
あ、エアロバイクで動く巨大ロボってめっちゃエネルギー効率良さそう。